坂本龍一さんの父親 坂本一亀という編集者

 『週刊金曜日』の最新号の表紙は
 音楽家 坂本龍一さんの顔写真である

 顎に手をやり相手を見つめ
 真剣に話を聞き思索する表情

 話は「一水会」顧問の鈴木邦男さんとの対談
 「左右を超えた脱原発、そして君が代」と題して
 語り合っている

 その話の中で坂本龍一さんの父親の名が出てくる
 坂本一亀さん
 一亀と書いて<かずき>と読むそうだ

 この一亀さんは出版社(河出書房)の編集者で
 “伝説の編集者”とも言われていたらしい

 本文の中で鈴木さんが
 三島由紀夫 高橋和巳について『週刊金曜日』で
 書いたことに触れ
 “二人とも
 編集者だった坂本さんのお父さんが
 担当されていたんですね”と話す

 “高橋和巳は何度も家に遊びに来て
 親父と朝まで飲んでいたのを子ども心に覚えています”
 龍一さんはそう答える
 
 “高橋和巳ががんになって入院してしまったときは
 親父が一年以上
 毎日病院に張り付いていました
 それぐらい親父は高橋和巳のことが好きだったようです”

 そうなのか
 そういう家庭環境の中で龍一さんは育ったのか
 そう思うと
 現在の坂本龍一という人の考え方や行動の背景が
 分かるような気がした

 大いに刺激(影響)を受けただろうと想像する

 “いろいろ付き合いがあったんですね”と
 鈴木さんは
 龍一さんの著書『音楽は自由にする』を読んで
 その付き合いの広さにびっくりしたらしい

 作家の中上健次さんのことが語られている

 さまざまな人との出会いをつうじて
 その人となりが形作られ
 人間的により大きく成長したのだろう

 坂本龍一さんの父親
 一亀さんとは一体どんな人だったのだろうか

 作品社から出版された
 『伝説の編集者 坂本一亀とその時代 』によると
 小田実の『何でも見てやろう』や
 三島由紀夫の『假面の告白』高橋和巳の『悲の器』
 水上勉の『霧と影』といった作品の編集を手がけるとともに
 
 野間宏や中村真一郎 井上光晴 山崎正和 島尾敏雄
 それに黒井千次や椎名麟三といった作家らの作品の編集も
 手がけている

 当時まだ無名に近い人も発掘した編集者としての
 <眼力>は
 まさに“伝説の編集者”というに相応しい人だったという

 <凄まじく作家を磨いた>
 そんな編集者でもある

 “・・推理小説というものを書くと
 本にしてくれる時節らしい
 これならわしも書けるかもしれんと思うて
 『霧と影』を書いたんや”作家の水上勉さんは
 この本の中で
 編集者としての坂本一亀さんのことを語る

 “それを坂本一亀という人がおって
 それを四へん書き直させた”と

 “・・ごぼっごぼっと
 四回とじた時の気持ち考えてみろよ”
 何と700枚の原稿が2,800枚になってしまったとか

 そんな作家たちの興味ある話が載っている
 一亀さんとはそんな人だった

 坂本龍一という人
 その父親である坂本一亀という人のことを
 もっと知りたくなった
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by hai-toku | 2013-02-11 11:52 | 注目 | Comments(0)

学生時代の同人誌のタイトルです             


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