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KONMU(ねなし草)

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むのたけじ 詞集たいまつ

 また一人「反戦」のメッセージを訴えつづけていた 
 人が亡くなった

 むのたけじさん
 “コトバをコトバとして成立させるにはどうすればよいのか
 ーそれを問いつめるのが私のテーマである”と
 『詞集たいまつ』という著書の中に記されている

 「詞」は厳密には「詩」と区別されるもので
 短いので十四字 長いもので二百四十字
 「詩」が本格的であるのに対して
 「詞」は「頽(くず)れて色っぽいもの」だと言う

 むのさんの
 この本に収められた「詞」は要するに「ことば」であり
 “「頽れて」いるかも知れないが本格的ではなく
 全く色っぽくない”ものらしい

 その「ことば」
 むのさんの「ことば」を拾う

 「忘れたころにわざわいがやってくるのではない
 忘れているからわざわいがやってくる
 忘れることのおそろしさを忘れているあいだは
 同じわざわいが繰り返される」

 そうなのだ
 それが分かっているのに
 知らんふりをして
 同じことを繰り返す

 「ことさらに深刻ぶったり
 虚無家ぶったりする青年に
 私は戦わないで敗走していく者の姿を見る
 何ものかに期待すること
 何びとかに期待することは
 期待する者じしんがためされることである」

 赤ペンで印を入れている
 若き日に読んだこの本のこの箇所に

 「すべてかゼロか
 と叫べば勇ましく見えるが
 物ごとの実相はたいがい歯切れの悪いものである
 しいて二つ割にすると
 必ず空隙ができて
 それを自己満足で補うことになる
 二者択一の発想に慣れていると
 大事なときに二者択一できない」

 わずかな情報で物事を見極めるのは難しい
 <すべてかゼロか>
 そんな発想が闊歩していないか

 “7月10日に投票が行なわれた参議院選挙で
 改憲勢力が3分の2にといわれるほど
 勢力バランスが片側に傾いている
 今
 この言葉を特に送りたい
 今後改憲論議も始まるかもしれない
 そのときに
 敵対するものを排除してはならない
 それにもまして大事なことは
 残った3分の1の勢力は
 相手が無視できないような
 新しい考え方を作ることだ”

 最新号の『週刊金曜日』の
 「話の特集・たいまつ」で
 むのさんが遺した「ことば」である

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by hai-toku | 2016-08-26 12:08 | つぶやき | Comments(0)

「折々のことば」を拾う

 2015年の「折々のことば」
 ノートに貼った
 その<言葉>を拾う

 「やってみなはれ。やらなわかりまへんで」
   (2015・9・2)
 サントリーの創業者 鳥井信治郎の口癖だという

 愛情あふれる<言葉>
 この心意気
 「人を育てる」ということを
 この国の経営者は忘れていないだろうか

 「この男は、何も知らないのに、何か知っているように思っているが、
 わたしは、知らないから、そのとおりに、まだ知らないと思っている」
  (2015・11・10)
 プラトンの「ソクラテスの弁明」の中に在る
 田中美知太郎訳と書かれている

 「無知の知」を説くくだりという
 「知らないと知っている』と言わないところがミソらしい

 「たいがいにしときや」
  (2015・10・18)
 大阪の住職の<言葉>と紹介している

 「たいがいにしときや」
 そう思う時の心情
 我慢の為所(しどころ)
 まだ相手との糸はキレてはいない

 「いやなお方の親切よりも
 好いたお方の無理がよい」
  (2015・9・30)

 人の気持ちは難しい
 顔を見るのも嫌
 <言葉>が出てこない

 そんな相手
 いや人もあれば

 どんなに話したいか
 顔が見たいか
 自然に心が和み笑みがあふれる
 そんな人
 相手もいる

 「売りにゆく
  柱時計が
  ふいに鳴る
  横抱きにして
  枯野にゆくとき」
  (2015・5・4)
 
 寺山修司の歌集「田園に死す」から
 ようやく決心したのに
 人生に訪れるそんな瞬間
 立ち止まって引き返す
 揺らぐ心

 「折々のことば」から拾うた<言葉>
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by hai-toku | 2016-08-20 11:20 | 気になる言葉 | Comments(0)

『戯れ言の自由』

 今年 
 第26回の紫式部文学賞に
 平田俊子さんの詩集『戯れ言の自由』が選ばれた

 選考委員長の鈴木貞美さんは
 “ちょっと考えると
 深いものがある
 上辺の冗談では済んでいない”と
 評したという

 意味深な言い回しだ

 「戯れ言」
 戯れ
 本気ではなく
 遊び半分なこと
 ふざけること
 冗談
 ・・なのか

 平田さんによると
 “わたしの書くものは
 『戯れ言』と位置づけたうえで
 「言葉と真剣にたわむれることが
 詩をかくことではないか」”と

 創作への姿勢について
 述べている
 タイトルは
 「表現の自由」をもじったものだとも話す

 選考委員の村田喜代子さんは
 “この世の万象をスルリと解きほぐしたり
 逆に曖昧模糊の裡に沈めたり
 スリリングに誘われてついて行くと
 突然とんでもない所に出てしまう”と

 これまた絶賛だ

 平田さんは
 2011年3月11日の東日本大震災のあと
 “詩とは何なのか
 自分はなぜ詩を書くのか
 書かないのか
 書くとすれば
 どういう立場で何を書くのか”と
 
 自分と詩との関係を
 問い続けたそうだ

 「言葉遊びの中に
 人生や社会を深く掘り下げる力がある」と
 受賞にあたって
 評価されたようだが

 <言葉遊び・・>と言うのは
 如何なものか
 もっと適切な<言葉>はなかったのか

 「戯れ言」の自由か・・

 その詩集
 詩
 言葉
 平田さんのつぶやきを紹介しよう

 「美しいホッチキスの針」
   きょう届いた数枚の書類は
   ツユクサの花の色をした
   美しい針で綴じられていた
   灰色の地味な針しか知らない私に
   その色は新鮮だった
   曇天のように重たいこころを
   艶やかな針の色が
   少し明るくしてくれた

   ホッチキスの役目は紙を綴じること
   針の色にこだわる必要はないのに
   美しい色に染めた人がいて
   そのうちの一本が
   旅をし 私のもとに届いた
   ツユクサを通して
   知らない人たちと
   手をつないだ気分だ

   人のこころを慰めるのは
   花ばかりではない
   油断すると指を傷つける
   小さく危険なものにさえ
   人は心を遊ばせる
   夕焼けの空 朝焼けの空
   空が青以外の色に染まったときも
   人は満たされ 立ち尽くす


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by hai-toku | 2016-08-12 20:04 | 注目 | Comments(0)

藻谷浩介さんの「時代の風」を読む

 毎日新聞の日曜日のコラム 
 「時代の風」
 日本総合研究所主席研究員の藻谷浩介さんが
 <「中国の脅威」と殺傷事件>と題して書いている

 「中国の脅威」
 与党に票を入れ続ける4人に1人の 強烈な支持動機の
 キーワードが
 「中国の脅威」だと藻谷さんは考える

 その脅威の実態とは何か
 “ネット時代 排外気分の連中をあおれば
 世論にはすぐ火をつく”

 “実態以上にその(中国)脅威を喧伝しているように見える”
 と
 見るのである

 脅威をあおっているのである

 そういえば書店に並ぶ雑誌
 どれもこれも同じように
 <あおっている>雑誌が幅を利かせている

 そんなに売れるのであろうか

 それに引きかえ岩波書店の「世界」などは
 限られた書店でしか見ることはできない

 “敵味方の二分法に弱い“と
 今の日本いや世界の現状を憂う

 “背景にあるのは
 社会から疎外された者が
 代償行為として
 自分よりも弱いものや
 排斥すべき者を求める
 心理メカニズムだ”とズバリ書く

 “多数の障がい者を「税金の無駄」と見下して
 虐殺するという
 ナチスと同列の犯罪が起きた”と
 相模原市で起きた事件と結び合わせる

 “両者は
 もちろんはるかかなたに隔たってはいるが
 実は同じ地面でつながっていることに
 気付かねばならない”と書いて
 文を閉じているが

 今の「なんとなく排外気分」の世相
 この嫌な気分
 書店に行くのが楽しみであったに
 書店に並ぶ本や雑誌を見て
 嫌な気分になることがある

 書店 本屋に行くのが楽しみであったのに・・emoticon-0124-worried.gif

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by hai-toku | 2016-08-06 18:42 | 徒然 | Comments(0)

屁(へ)には 「プー」「スー」「ぺー」の三種類がある

 中学生の頃だったか 
 学習塾に通っていたことがある

 嫌で嫌で仕方がなかったが
 母親が<勉強は大事だ>と
 「通え」と送り出したのだ

 いきなり「プー」と音がした
 その音の方に首を向ける者
 笑いをこらえる者
 みんなが注目していた時に

 先生が発した言葉
 屁(へ)には 「プー」「スー」「ぺー」の三種類がある
 と

 「プー」とは・・
 「スー」とは・・
 「ペー」とは・・と

 仔細については忘れてしまったが
 先生の巧みな話に気を取られて
 その場は収まった
 「プー」と屁をこいだ人には
 救いの神だった

 そんなことが頭の中に残っている

 その先生
 「銀の鈴」の謂れとは・・と
 塾の名前について話してくれた

 イソップの童話
 「金の斧 銀の斧」その話
 “神さまは正直な人には優しくしてくれますが
 それだけに
 うそつきには厳しい態度を取ります
 欲張ってうそをつくと
 結局は前よりも損をするのです”という話

 「みんなにはそういう人になって欲しい」と
 その<言葉>だけが頭の片隅にしっかり残っている

 どんな顔だったのか
 思い出そうとしても
 ぼんやり浮かんではすぐに消えてしまうのに

 その<言葉>だけは
 しっかり覚えている
 自分はそんな人になれただろうか

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by hai-toku | 2016-08-03 11:47 | 邂逅 | Comments(0)

学生時代の同人誌のタイトルです             
S M T W T F S
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