鶴見さんの上野千鶴子評

 『現代思想』の12月臨時増刊号「総特集 上野千鶴子」で
 鶴見さん
 鶴見俊輔さんは「上野千鶴子の軌跡」という文を書いている

 “私が上野千鶴子に会ったのは
 京都の現代風俗研究会の割りに大きな集まりで
 新人として彼女が自己紹介をしたときだ”

 その時の印象が強烈だったのだろう
 鶴見さんの『新しい風土記へ』という本の中でも
 “この人にはじめて会ったときのことをよくおぼえている
 大きい集会の中で
 立ち上がって自己紹介した”

 上野さんはこの時
 京都大学の社会学科の博士課程修了でまだ就職口がなかった時分
 『現代思想』では
 “自分は京大のオーヴァー・ドクターで
 「女性学」の雑誌を編集し
 それを売って歩いている
 まだ定職についていない”と鮮明に書いている

 “舌鋒は鋭い
 鼎談『戦争が遺したものー鶴見俊輔に戦後世代が聞く』でも
 小熊英二のやさしい口調に対して上野千鶴子は容赦なく私を追い込む”
 (『新しい風土記へ』)

 そうだ
 小熊さんと一緒に鶴見さんに聞いていた本があったのだ

 “彼女には
 これだけ仲間がいた!”(『新しい風土記へ』)
 これも彼女に対する鶴見さんの発見の<言葉>

 “花一輪「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」
 これは
 「敗けるが勝ち」を女の戦略と見る
 上野千鶴子のしたたかな政治学である”(『新しい風土記へ』)と
 上野さんをそう評する

 “もうろくして 悪人のほこり いまいずこ
 女性学の創始者
 自分自身の視野から書き続けた人への
 私の感想です”(『現代思想12月臨時増刊ー総特集 上野千鶴子』)と

 鶴見さんは<私は悪人だ>と言ったあとで
 そんな<言葉>を上野さんに投げかけている 
[PR]
by hai-toku | 2011-12-07 17:51 | 読書 | Comments(0)