木喰上人の歌心

 冷たい雨がふる
 風が木々を揺らし
 色づいた葉を散らす
 
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 いつも通りかかる公園の風景

 「いきなりに ころり丸まる そのよさは 
 寒さ忘るる 茶わん酒かな」
 安永年間(1773年)56歳の時に
 廻国修行といわれる
 修行の旅に出た木喰上人

 90歳を超える晩年に至るまで
 その旅は続いたという

 全国を巡りながら仏像を刻み
 その地に奉納
 「微笑仏」という

 その上人の詠んだ歌
 何とも言えない心地よさが広がる
 「ころり丸まる そのよさは」である

 別の歌
 「まるまると まるめまるめよ わが心
 まん丸丸く まん丸」
 そんな気持ちになれるだろうか

 「まるめまるめよ」
 「まん丸 まん丸」と

 「みな人の 心をまるく 満ん丸に
 どこもかしこも まるく満ん丸」
 この歌も
 「満ん丸 満ん丸」である

 微笑を浮かべたその仏像
 この目でも見てみたい

 木食とは
 “米穀を断ち
 木の実を食べて修行すること
 そのような僧を
 木食上人と呼ぶ”と
 『広辞苑』にはある

 現在の世に在り
 木喰上人の歌心を
 思い遣る
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by hai-toku | 2012-11-17 19:19 | 徒然 | Comments(0)